自分の住む不動産は『資産』のはずなのに・・・ 皆様は修繕積立金の目安はいくらかを把握していますか?

マンションの修繕工事に使う財源が不足する懸念が強まっています。

 

所有者が払う修繕積立金の水準を日本経済新聞が調べたところ、全国の物件の75%が国の目安を下回っていたという記事が少し前に出ました。

適切な維持管理には引き上げが必要だと思いますが住民合意は簡単ではありません。特に大都市に多い超高層住宅(タワーマンション)は増額に不安があります。そもそも、超高層住宅(タワーマンション)の大規模修繕が行われ始めたのはつい最近です。その為、今まで経験のある超高層住宅(タワーマンション)が少ない為、管理不全予備軍と呼ばれる超高層住宅(タワーマンション)の増加は周辺に悪影響を及ぼしかねないと言われています。

 

 

また、積立金不足から工事を先延ばしにするケースもあるようで、マンションの安全性を損なうことにもなりかねません。

突然ではありますが、皆様は修繕積立金の目安はいくらかを把握していますか?

国土交通省のガイドラインによると、30年間の均等払いで、15階建て未満は1㎡あたり月178218円、20階建て以上は月206円を必要額の目安としています。

 実際の必要額は建物の状態にもよるため、国の目安を下回っても直ちに問題とは言い切れません。

 新築分譲を手掛ける不動産会社は新築時、販売促進を重視して割安な積立金を提示する事が多く、割安な積立金となっているケースが多いようです。

 結果、約20%のマンションが大規模修繕工事の際に、積立金が足りずに金融機関からの借り入れや一時金徴収で修繕費用を賄うケースがあります。 

国土交通省の修繕積立金のガイドライン

そのような状況に大手不動産事業者や大手建設会社が保守費用を抑えられる新築マンションの販売や、修繕工事の受注を広げています。

 野村不動産は12年程度が多い修繕工事の周期を、新築物件で最長18年に延ばせるようにするようです。そのような建物の供給が広がれば、ランニング費用が抑えられる事につながりそうです。

 管理組合の積立金不足が問題となる中、最新技術を使って物件の寿命を延ばし、保守を含めた住居費を抑えられるようにすることで、新築物件の販売増につなげたい考えのようです。

 

 

個人的な意見ではありますが、これから人口減・家余りの時代に、新築物件の供給をし続ける事に不安を覚えますし、大学在学中にコンクリートの長寿命化の研究をしていましたので、コストを掛ければある程度の長寿命化は可能だと思いますが、新築時のコストに反映される訳なので販売価格の上昇が気になるところです。

大規模修繕工事は外壁の塗装や屋上防水、配管の交換などをする工事で、実施周期はマンションの区分所有者で作る管理組合や管理会社が決めています。 

最近では『住民経営マンション』という考えが広がり、「自分達のマンションは自分達で管理する」といった動きが広がり、そこに住む人達でメンテナンスのタイミングや依頼を行うマンションが増えてきていると聞きます。

 

しかし、残念ながら分譲時に不動産会社が示した案(管理組合や管理会社)を変えないままのケースが多く、現在、多くの物件が約12年ごとに大規模修繕工事を行っています。

野村不動産は分譲マンションの主力ブランド「プラウド」で、修繕工事の周期を1618年に延ばせる仕様の新築物件を横浜市と千葉県市川市に建設するようです。

外壁タイルを強度が高い接着剤で貼り付け、寿命の長い塗装剤や排水管も採用するようです。

 

新築工事費は従来物件より2%ほど割高になるようですが、購入者が長期的にみて、どう判断されるかを注目していきたいと思います。

国土交通省によると、既存の分譲マンションは全国で640万戸を超え,40年を超える物件も約1割を占めるなど老朽化が進み、修繕需要は高まっています。

 老朽マンションの『玉突き建替え』といった、容積率をさらに付加できる建替え推進のような動きもあり、工事費の高騰や修繕積立金の不足の問題など不動産を取り巻く環境では色々あります。

 長谷工リフォームでも、超高層マンションの修繕で使う足場の自社保有を増やし、割高なリース料を抑える事で修繕工事のコスト圧縮を進める動きが始まっているようです。

 屋上防水では耐久性が高く、新築並みの性能を容易に確保できる素材や工法を採用して保証期間を従来の15年から20年に延ばし、大規模修繕工事の周期の延長につなげる予定のようですし、大手建設会社も積極的に工夫する事で、消費者の信頼を得ようといった動きが広がっています。

 勿論、重要な事は自分の住む不動産は『資産』でもありますので、その資産管理を人任せにするのではなく、自ら管理をする立場で積極的に情報収集を行う必要がありそうです。